2024年5月19日(日)
警察庁として捜査を
広島県警カラ出張巡り井上氏
参院内閣委
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日本共産党の井上哲士議員は16日の参院内閣委員会で、昨年12月に関係者が処分された広島県警カラ出張事件をめぐり「不正受給が組織的に隠蔽(いんぺい)されている」として、「県警まかせにせず、警察庁として徹底した捜査と全容解明を」と強く求めました。
井上氏は、上司からカラ出張を命じられ架空の書類を提出し、旅費や時間外手当を不正受給した警察官が、県警監察官室に公益通報して自らの違法行為を申告した際に提出したメモを示して追及。警察が情報提供者等に捜査協力費を渡す際には複数で出張しますが、メモには主犯の警備課長からカラ出張を命じられて32回も1人で出張した経緯が書かれている一方、協力金が実際に渡されたかは不明です。
また、過去に監察官室に匿名告発があった際、警備課長から呼び出され「誰かが監察にチクった。文書も見せられた」「黙っていればバレない」と口止めされたことが書かれています。
井上氏は「監察官室が告発文をもらし、隠蔽工作が行われたということだ」と指摘し、「県警はメモを提出した警察官を送検していない。検察で事実を証言するのを恐れたのではないか。交通費や時間外手当の不正受給は処分したが、捜査協力費の問題には触れておらず、県警ぐるみで隠蔽しているのではないか。警察庁として捜査すべきだ」と要求。警察庁の太刀川浩一官房長は「個々の証拠物について答えは控える」と拒否し、隠蔽に加担する姿勢に終始しました。