2024年5月18日(土)
気候変動で負の連鎖
海洋法秩序めぐり参考人指摘
参院外交・安全保障調
参院外交・安全保障調査会は15日、気候変動が海洋法秩序に及ぼす影響への対策と取り組みの在り方について参考人質疑を行いました。日本共産党の岩渕友議員は、原田尚美東大教授に、北極や南極の調査や研究を通して明らかになった気候変動の深刻さについて質問しました。
原田氏は「北極では数年単位で海氷がなくなるなど、変化を感じる。そうすると生態系も変化し、周辺国の社会や文化も変化させてしまう。気候変動から負の連鎖が生じている」と指摘しました。
原田氏が「科学研究費補助金の予算が相対的に減らされており、次の新しい科学を生みだす芽を育てることができなくなっている」「日本の競争力低下につながりつつある」と訴えたのに対し、岩渕氏は「大学運営費交付金は増額が必要だ。人材育成という面でも重要ではないか」と質問しました。
原田氏は「本当であれば革新的な科学的提案を書くために使うべきエネルギーを、研究室運営の費用獲得のために使わなければならなくなってしまう」と述べ、「交付金の削減にストップをかけていただかないと、立ち行かなくなってくる」と強調しました。