2024年5月18日(土)
NHKに大臣命令も
放送法改定案可決 伊藤氏が反対
参院総務委
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放送法改定案が16日の参院総務委員会で、自民、公明、立民、維新などの賛成多数で可決しました。日本共産党は反対しました。
同案はNHKの放送番組や番組関連情報(文字情報)のインターネット配信を必須業務とし、それに伴い同情報が「民法事業者等が行うネット配信等との公正な競争の確保に支障を生じない」=「民業圧迫にならない」ようにする業務規定の策定と、配信内容が同規定の要件を満たしているかについての定期的な検証・報告をNHKに義務づけます。
また、総務相がNHKの業務規定や定期的報告について、競合事業者などの利害関係者から意見を聞き検証・判断する場を電波監理審議会とは別に新たに設けます。
日本共産党の伊藤岳議員は質疑で「大臣が『公正競争が確保されておらず、民業圧迫している』と判断し、電波監理審議会に諮問しても、電波監理審議会が『公正な競争が確保されており、民業圧迫とまではいえない』と異なる答申をした場合はどうなるか」と質問。総務省の小笠原陽一情報流通行政局長は「仮定に基づく質問には答えを差し控える」として明らかにしませんでした。
伊藤氏は「法案は諮問さえすれば大臣は独自判断で命令勧告できると読める」と追及。小笠原局長は「改正案に電波監理審議会の答申に従わなければならないという趣旨の規定はない」と認めました。伊藤氏は「大臣判断でNHKに勧告、命令ができる可能性があり重大だ」と厳しく批判しました。