2024年5月18日(土)
入管法改定案
永住許可 取り消し撤回を 本村氏
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日本共産党の本村伸子議員は17日の衆院法務委員会で、入管法・技能実習法改定案に盛り込まれた、税金や社会保険料が未払いの場合に永住許可を取り消せる条文を撤回するよう迫りました。
本村氏は、永住許可の取り消しをめぐり、法相の私的懇談会である第7次出入国管理政策懇談会で慎重・反対意見が出されていたと指摘しました。
同懇談会でロバーツ・グレンダ委員は「永住権取得者は長い年数を経て国に税金を納めている」「うまくいく時だけ歓迎をして、彼らの仕事の成果の一部を奪い取り、厄介者になった時に永住の身分を取り消して追い出すのは今の入国管理の方向性に反する」と発言。同懇談会の報告書には「外国人やその関係者等各方面から幅広く意見を聴くとともに…丁寧な議論を行っていく必要がある」と記されています。
本村氏は、法務省が当事者から意見を聴いていないことが明らかになっているとして「条文は撤回し、幅広く意見を聴くところからやり直すべきだ」と迫りました。小泉龍司法相は「さまざまな議論を経てここに至っている」と強弁。本村氏は「声を上げづらい人の声を切り捨てている」と抗議しました。
技能実習生が多額の借金を背負う問題では、改定案で原則として2国間取り決めをした国からのみ受け入れ、送り出し機関に払う手数料に上限を設けるなどとしています。本村氏は、いかなる手数料・経費を徴収してはならないと相手国に求めるよう要求。性接待や賄賂の禁止、母国で提示された労働条件の順守など法的拘束力を持った2国間協定として結ぶよう求めました。小泉法相は「検討対象とする」との答弁にとどめました。