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2024年5月16日(木)

CO2削減整合性ない

岩渕氏 CCS法案を批判

参院経産委

写真

(写真)質問する岩渕友議員=9日、参院経産委

 日本共産党の岩渕友議員は9日、参院経済産業委員会で二酸化炭素貯留(CCS)事業法案について、リスクもコストも高く技術が確立していない同事業は、2030年までに必要な早急かつ大幅な二酸化炭素(CO2)削減との整合性がないと批判しました。

 岩渕氏は、同案が脱炭素化が難しい分野を事業対象としながら、再生可能エネルギーへの転換が容易な発電部門を対象にしている問題を追及。斎藤健経産相は「現時点では再エネだけで全ての電力需要を満たすことは困難だ」「火力電源は安定供給の観点から重要だ」と開き直りました。

 岩渕氏は、参考人質疑で明日香壽川・東北大教授が紹介した米国の石炭火力CCS補助金の8件中7件が稼働せず失敗した実態を示し「経済合理性があるとはとても言えない」と批判。資源エネルギー庁の定光裕樹資源・燃料部長は「経済的な実現性がなかったということで完了に至らなかった案件が複数存在する」と認めながら、「コスト低減を図りながらCCSの社会実装を進めていきたい」との言い訳に終始しました。

 岩渕氏は、「リスクもコストも高いCCS事業に巨額の官民投資をするのではなく、CO2削減効果、経済合理性からも省エネ、再エネに投資も施策も集中すべきだ」と主張しました。


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