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2024年5月16日(木)

県教委も違法な介入

奈良教育大付属小巡り 宮本岳志氏が追及

衆院文科委

写真

(写真)質問する宮本岳志議員=15日、衆院文科委

 3月末に教員の強制出向が行われた奈良教育大学付属小学校で奈良県教育委員会からも違法な介入があったことを15日、衆院文部科学委員会で日本共産党の宮本岳志議員が追及しました。

 宮本氏は地方教育行政法上の県教委と国立大学付属学校の関係について文部科学省に確認。矢野和彦初等中等教育局長は「県教委は国立大学付属学校を所管していません」と答えました。しかし、奈良県教委は教育長名で奈良教育大付属小校長あてに2023年5月30日付で「予備調査の実施」の通知を出しました。校内に立ち入って「道徳科の年間指導計画」などを調べるという内容です。宮本氏は県教委に調査権限があるか質問。矢野局長は県教委の調査権限は「規定されていない」と認めました。

 通知は「県教委の所管を超える」と同年6月、撤回されました。しかし撤回は口頭で、当時の付属小校長が認識したのは3月末でした。宮本氏は「法令順守の面で不十分だと思わないか」と追及しました。

 今年度は奈良教育大の副学長、付属学校部長や付属小の校長、教頭、主幹の五つの役職についている人が県教委からの出向などです。

 宮本氏は「県教委出身者で固めれば、県教委の領地のようになってしまう」と指摘。大本に国立大学付属校の「校長の常勤化」を求めた文科省の有識者会議の方針があるとし、「県教委からの大学役員あるいは校長等の派遣のあり方を見直すべきだ」と求めました。

 宮本氏は文科省上層部から「全員替えろ」と違法な人事介入があった疑いのある文科省と大学の打ち合わせの日程も質問。文科省担当者は昨年12月13、20、27日の3回行ったと認め、議事録は「作成していない」とのべました。宮本氏は担当者のメモや録音データの提出を求めました。


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