2024年5月15日(水)
NHKへの介入に道
宮本岳志氏 放送法改定案を批判
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日本共産党の宮本岳志議員は4月25日の衆院総務委員会で、放送法改定案はネット配信の必須業務化を契機に政権がNHKに介入する仕組みを導入するものだと批判しました。
改定案では、ネット配信の必須業務化とともに、手続きをしてネット配信の受信を開始した人も受信契約の対象となります。
宮本氏がスマートフォンやパソコンを持っていれば受信契約を結ばなければならないのかとの不安の声があるとして確認を求めると、総務省の小笠原陽一情報流通行政局長は「スマホやパソコンを保有しているだけでは締結義務は発生しない」「ID登録など端末上の能動的な行為が必要だ」と説明しました。
宮本氏は、同案がNHKの放送番組の同時配信、見逃し・聞き逃し配信とともに必須業務化する「番組放送情報」の配信について評価するなどの仕組みを導入することに言及。「番組放送情報」は「放送番組と密接な関連を有する」「放送番組の編集上必要な資料」で、これまで任意業務だったものをあえて必須とします。
宮本氏は、「番組放送情報」の業務規程について、総務相が利害関係者の意見を聞き、是正勧告・命令までできる強い関与の仕組みを導入すると追及。小笠原局長は「勧告・命令の対象は個々の『番組関連情報』の内容ではなく、業務規程全体が対象だ」と弁明しました。
宮本氏は「法案の内容を検討してきた取りまとめにも一切なかったものだ。NHKに対する権力の介入につながりかねない」と厳しく批判しました。