2024年5月15日(水)
入管法改定案
当事者ヒアリングせず
法相答弁 本村氏「条文撤回を」
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日本共産党の本村伸子議員は14日の衆院法務委員会で、入管法・技能実習法改定案を巡り、税金や社会保険料などが未払いの場合に「永住者」資格を取り消すことができる制度を盛り込むことについてただしました。本村氏が「当事者の声を聞きもせず、改悪はやめるべきだ」と迫ったのに対し、小泉龍司法相は「当事者からヒアリングを実施していないが、有識者から意見をいただいた」と強弁しました。
本村氏は、永住者の子どもの永住許可の申請に関し、子の扶養者の99・2%が国民健康保険税(料)を支払っており、納税率は高いと強調。入管庁が示した調査結果は「全体の状況が分かるサンプル数とは言えず、立法事実にはなり得ない」と批判しました。
さらに「未納は日本人と同じように督促や差し押さえで対応できる。滞納を生活困窮のSOSだと捉え、支援につなげ、改善を考えることが共生社会のために必要だ」と主張しました。
本村氏は、日本による植民地支配で深刻な被害を受けた「特別永住者」と同じような待遇で、「永住者」となっている人たちの永住許可を取り消さないよう求め、日本で生まれ育った2世、3世の「永住者」も対象外にすべきだと主張。当事者の「到底、納得できない」「精神的につらい。寝られない」との不安の声を示し、「永住許可取り消しはあってはならない」と迫り、永住許可取り消し条文を撤回するよう迫りました。