2024年5月1日(水)
被災実態に合う改善を
能登地震 ゴミ処理・住宅公費解体
参院特委で井上氏要求
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日本共産党の井上哲士議員は26日、参院災害対策特別委員会で、能登半島地震での災害ごみの処理や被災住宅の公費解体について、過去の災害時の対策を踏まえ、被災者の実態に合わせた改善と周知を求めました。
被災地では、災害ごみについて、遠く離れた仮置き場への持ち込みや10種類への分別を求めている自治体があります。井上氏は「分別は必要だが、車を失った被災者や高齢者には特に重い負担で、足かせになっている」と指摘。玄関先や道路脇に出せば市町村が戸別収集したり、分別の負担を減らすために市・町自身や県への委託で2次仮置き場を確保し、破砕・選別施設も整備した過去の事例を挙げて改善を求めました。八木哲也環境副大臣は「同様の方法は制度上可能。国庫補助の対象にもなる」と答弁しました。
公費解体では、解体前に家屋内の家財搬出が必要で、被災者から「危険判定が『赤』で入れない。どうやって運び出せばいいのか。ボランティアにも頼めない」「運び出す場所もない」と悲痛な声が寄せられています。井上氏が「運び出し困難な場合は、しなくてもよいのではないか」とただすと八木副大臣は「被災者に寄り添った支援が重要だ。運び出し困難な場合はしなくともよいと考える」と答えました。
井上氏は、公費解体では被害が少なかった一部を残す部分解体も可能だと認めさせるとともに、所有者全員の同意書が必要となっている問題の改善や復興基金の早期創設を求めました。