2024年4月30日(火)
平和構想持ち交渉を
拉致問題解決へ井上氏強調
参院拉致特委
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日本共産党の井上哲士議員は26日の参院拉致問題特別委員会で、拉致問題の解決のためにも、北東アジアの平和体制構築のビジョンを持って外交交渉にのぞむ必要があると強調しました。
北朝鮮による拉致・核・ミサイル・過去の清算という諸懸案を包括的に解決して国交正常化を図るとした2002年の「日朝平壌宣言」の第4項は、北東アジアの平和と安定のために互いに協力していくとしています。
井上氏は、岸田文雄首相も施政方針演説で「日朝平壌宣言に基づき北朝鮮との諸問題を解決する」と述べているとして、「北朝鮮との外交交渉に取り組む基本姿勢として、北東アジアの平和構築のビジョンをもってのぞむ必要がある」と指摘。上川陽子外相は、事実上の中国包囲網の構想である「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」を推進するとしつつ、「ASEANインド太平洋構想(AOIP)を支持し、地域の平和と安定に積極的に貢献したい」と答えました。
また井上氏は、対北朝鮮制裁の履行状況を監視する国連安全保障理事会の専門家パネルが、ロシアの拒否権行使により今月末で任期切れとなる問題について、「制裁決議の実効性向上のために政府としてどう対応するのか」と質問。上川外相は「他の理事国等と意思疎通を行い、安保理が本来の役割を果たすよう尽力する」と述べました。