2024年4月24日(水)
港湾の基地化やめよ
紙氏要求 国、有事利用認める
参院国交委
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日本共産党の紙智子議員は18日の参院国土交通委員会で、港湾施設の軍事一体化をやめるよう求めました。
岸田政権は1日、「防衛体制の強化」のため公共施設のインフラ整備を進めるとして、7道県の16施設を「特定利用空港・港湾」に指定しました。
紙氏は北海道で5港湾を指定した理由を質問。防衛省の米山栄一審議官は「平素から弾道ミサイル対処等が必要だ。北海道には陸上自衛隊の2個師団、2個旅団がある。部隊の近傍に所在する港湾は重要だ」と答えました。
紙氏は「釧路市には昨年10月に内閣府が説明したが、候補地になるとの説明はなく、その後も説明はない。釧路市議会ではまともな説明がない。それなのに4月1日に突然公表された。鹿児島県や熊本県は指定されなかったものの、要望した地元住民への説明がなされていないとの報道がある」と指摘し、地方議会や住民自治を軽視していると批判。斉藤鉄夫国交相は「(説明は)自治体の主体性に任せる」などと答弁しました。
紙氏は、米軍の使用を拒否できるかと質問。宮本新吾外務省参事官は「日米地位協定第5条に基づき、出入りできる(使用できる)」として、拒否できないと認めました。
紙氏は、公表文書では特定利用港湾の整備は、有事の際の転換を目的としていると追及。室田幸靖内閣官房審議官は「この枠組みは、有事利用を対象にしていない。有事になれば特定公共施設利用法(武力事態法)の枠組みになる」と述べ、有事利用することになると認めました。
紙氏は、特定利用港湾が相手国のミサイル攻撃の目標になると指摘。斉藤国交相は「攻撃を未然に防ぐための抑止力や対処力を高めることが、攻撃の可能性を低下させる」などとしつつ、攻撃目標となることは否定できませんでした。紙氏は民間港湾の基地化はやめるよう要求しました。