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2024年4月16日(火)

機能性表示食品廃止せよ

紙氏「創設過程含め問題」

参院決算委

 日本共産党の紙智子議員は15日の参院決算委員会で、小林製薬の紅麹(べにこうじ)サプリメントによる健康被害を巡り、事業者が国に届け出れば商品化できる機能性表示食品が財界の要求によって利益優先で導入されたと厳しく批判し、廃止を求めました。

 紙氏は、米国や財界が解禁を要求してきた機能性表示食品が、2012年12月に自民党が政権復帰して半年で実現したと指摘。当時の安倍晋三首相が13年6月の成長戦略第3弾スピーチで同制度を解禁するとし「世界で一番企業が活躍しやすい国の実現」と宣言したと強調しました。

 業界紙「ヘルスライフビジネス」が22年に安倍氏を同制度実現の「最大の功労者」として導入の経緯を振り返る座談会を実施。内閣府の規制改革会議委員として同制度の創設に携わった森下竜一氏が「健康・医療は従来は福祉。安倍政権で初めて経済成長戦略に変わった。官邸の意向は強い」と証言したと指摘しました。

 消費者庁の「食品の新たな機能性表示に関する検討会」の委員を務めたファンケルの宮島和美氏が同座談会で、「機能性表示食品の要望は創業者から安倍さんに渡してもらった」と述べていることを示し、「業界と官邸の強い意向による規制緩和だった」と指摘。13年6月に健康食品を容認する閣議決定がされ、23年の市場規模は6865億円に上る一方、機能性表示食品の健康被害が多発しているとし「同制度は創設過程を含めて問題があった」と追及しました。

 自見英子消費者担当相は「5月末までに制度のありかたの検討をまとめる」と答弁。紙氏は、重大な事故を引き起こした同制度の廃止を求めました。


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