2024年4月16日(火)
国連勧告踏まえよ
アイヌ新法 紙氏、見直し求める
参院決算委
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日本共産党の紙智子議員は15日の参院決算委員会で、「アイヌ施策推進法」(アイヌ新法)の見直しについて、北海道や日本各地に住むアイヌ民族や同団体の要望を幅広く取り寄せる仕組みが必要だと求めました。
2019年5月に施行された同法は施行後5年で「検討」と「所要の措置」を講じると規定しています。政府は今年5月以降に「施行状況の検討」を開始するとしています。
国連自由権規約委員会は22年、日本政府に勧告を出し、▽伝統的土地や天然資源に関する権利▽影響を与える政策への自由な参加▽母語での教育の保障―のための措置を求めています。紙氏は、同法に対する参院の付帯決議が「勧告を踏まえ、施策の更なる検討に努める」としているとして、勧告を踏まえた施策の見直しを求めました。自見英子沖縄・北方担当相は「十分に留意する」と述べました。
紙氏は同法が、国や地方公共団体に対しアイヌに関する教育活動などを通じ「国民の理解を深めるよう努めなければならない」と規定していると指摘。「アイヌ文化」を科目に取り入れた北海道の高校の独自の取り組みや、浦幌町のアイヌ民族団体「ラポロアイヌネイション」がカナダ、台湾などの先住民を招き、各国・地域の先住権について交流する国際シンポジウムを開催した取り組みを紹介。「先住権や差別、教育などの課題の見直しを検討すべきだ」と求めました。