2024年4月12日(金)
統合作戦司令部 創設
衆院委 防衛省設置法案を可決
赤嶺氏が反対
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陸海空自衛隊を一元的に指揮し日米の指揮統制連携強化を狙う、「統合作戦司令部」創設等を盛り込んだ防衛省設置法等の一部改定案が11日の衆院安全保障委員会で採決され、日本共産党以外の賛成で可決されました。
日本共産党の赤嶺政賢議員は反対討論で、同司令部の創設は「自衛隊を米軍の指揮下に深く組み込むもので断じて容認できない」と強調しました。
統合作戦司令部創設に合わせ日米両首脳は11日の会談で、米軍と自衛隊の指揮統制の連携強化について合意しました。
赤嶺氏は、エマニュエル米駐日大使が、日米の指揮統制連携強化は台湾有事を念頭にしたものだと発言していると指摘。台湾有事を想定した日米共同作戦計画の原案が策定されたと報じられていることを挙げ、統合作戦司令部を創設し、米軍との間で、現実に即したより詳細な共同計画をつくるのではないかと追及しました。
さらに、2月の日米統合指揮所演習「キーン・エッジ」では同計画原案に基づき、自衛隊が仮の統合作戦司令部を立ち上げ、インド太平洋軍司令部との作戦や指揮を調整したとの報道に言及。すでに米軍司令官の指揮の下、統合作戦司令官が自衛隊の部隊を指揮する体制整備を進めているのではないかとただしました。
防衛省の加野幸司防衛政策局長は「(同演習は)常設の統合司令部の創設を含む国家防衛戦略の内容等を踏まえたものだ」と答えました。
赤嶺氏は、自衛隊が台湾有事で「米国の要請に応じて必要な行動をとらざるを得ないことは明白だ」とする森本敏元防衛相の指摘を紹介。「米軍の指揮下に組み込まれ、日本を台湾有事の矢面に立たせることは絶対に許されない」と批判しました。