2024年4月11日(木)
運転者に適正運賃を
衆院国交委 物流関連法案で高橋氏
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日本共産党の高橋千鶴子議員は10日の衆院国土交通委員会で、物流関連2法改正案について、実運送を担うトラック運転者に適正な運賃が届く仕組みとなるよう求めました。
高橋氏は、全国商工団体連合会(全商連)のアンケートに寄せられたトラック運転者の荷待ちの実態について「納品先で、混雑時は2~4時間以上待たされ、路上で待機せざるをえない。トイレにも困り、女性には簡易トイレを渡している」との事業者の声を紹介。「やむを得ず路上で待ち、トイレに中座したら駐禁キップを切られた例は日常茶飯事だ」として、対応をただしました。斉藤鉄夫国交相は「女性ドライバーの話は初めて聞いた。相談窓口などで声を聞き、そういうことがなくなるようにする」と答弁しました。
高橋氏は、改正案で元請け事業者に作成を義務付ける実運送体制管理簿について、「最終的に実運送するところに標準的な運賃が届くようにするのが荷主と元請事業者の責任だ」と指摘。国交省の鶴田浩久物流・自動車局長は「実効性が重要だ。実運送事業者にしかるべき運賃が届くよう取り組む」と答えました。
高橋氏はトラックを持たず、荷物の情報で手数料を得る運送業者(水屋)は法規制の対象になるが、実運送体制管理簿では明示されず、「中抜き」の実態も把握されないとして、「見える化してこそ、法改定の意義がある」と訴えました。
高橋氏は「運転の中断時は『原則休憩』を徹底し、荷役をした場合は労働時間に入れるべきだ」と指摘。厚生労働省の梶原輝昭審議官は「契約にない荷役も、使用者による指示、黙示による荷役として労働時間として取り扱うよう是正勧告する」と答えました。