2024年4月6日(土)
国際法違反追認する
イスラエルとの経済連携協定 穀田氏が批判
衆院外務委
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日本共産党の穀田恵二議員は5日の衆院外務委員会で、イスラエルとの経済連携協定(EPA)締結を巡り、上川陽子外相を追及しました。同国が昨年10月以降、ガザへの無差別攻撃に加え、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区への入植活動を強化しているもとで、EPAを締結すれば「国際法違反を追認することになる」と批判しました。
穀田氏が今年2月に新たな入植地建設をイスラエルが承認したことへの認識をただしたのに対し、上川氏は「入植活動は国際法違反だ」と表明。昨年2月の国連安保理で全会一致で採択された議長声明は「イスラエルの入植活動の継続がパレスチナ国家の樹立を認める『2国家解決』の実現可能性を危険なほど脅かしている」と強調したと答えました。
穀田氏は、EPA締結に向け2022年に発足した両国の共同研究にイスラエルの軍需関連企業などが参加しているかをただしたのに対し、上川氏は「詳細は公表していない」と答弁を拒否。穀田氏は、経団連が19年に同国に調査団を派遣し、サイバー・セキュリティーやデジタル分野で軍事を活用する8企業を訪問している事実を指摘しました。
イスラエルとのEPA締結は、投資の促進や貿易の自由化にとどまらず、より幅広い分野で「ヒト・モノ・カネ」の自由な移動で経済強化を目指すもので「入植活動に懸念を示してきた日本政府の立場と矛盾する」とただしました。上川氏は「総合的に勘案した上で、適時適切に判断する」と述べるにとどめました。穀田氏はイスラエルとのEPA締結は許されないとして交渉中止を求めました。