2024年4月5日(金)
軍拡財源確保が狙い
宮本岳志氏 NTT法改定案 批判
衆院委可決
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衆院総務委員会は4日、NTT法改定案を自民、公明、維新、立民、国民の各党の賛成で可決しました。日本共産党の宮本岳志議員は、利益優先経営のため公的責務から逃れたいNTTと、軍拡財源調達、軍事研究推進を狙う政府・与党が歩調を合わせて出してきた法案だと批判し、反対しました。
法案は、現在同法がNTTに課している研究の推進・公開責務などいくつかの公的責務を廃止・縮小するとともに、付則には2025年の通常国会に向けて同法の廃止を含めた検討を進めると明記しています。
宮本氏は、軍拡財源確保に関する自民党のプロジェクトチームが昨年6月、同法で政府に3分の1の保有が義務づけられているNTT株売却に言及したところから議論が急浮上してきたと指摘。同社の島田明社長の「(法廃止は)私どもが言っているわけではない」との発言も示し、軍拡財源確保を求める自民党言いなりの見直しだと追及しました。
宮本氏は、研究責務が共同研究を進めるうえで経済安全保障上の障害になっているとNTTが主張していることに触れ、NTTの共同研究者から防衛省や米軍は排除されるのかと質問。松本剛明総務相は「(共同研究者を)明らかにすることは控えている」と述べるだけで、防衛省や米軍との共同研究の可能性を否定しませんでした。
宮本氏は、NTTの研究開発に防衛省が注目しているとの報道をあげ「防衛省との共同研究のために、研究成果をブラックボックスにする必要があるということだ」と強調しました。