2024年4月4日(木)
食料自給率議論が必要
農水省の姿勢を紙氏ただす
参院農水委
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日本共産党の紙智子議員は3月21日の参院農林水産委員会で、食料自給率目標を45%と掲げながら、未達成でも検証しない政府の姿勢をただしました。
会計検査院は昨年11月、2022年度の決算検査報告書で食料自給率問題を取り上げましたが、紙氏が概要の報告を求めると、遠藤厚志会計検査院第四局長は、総合食料自給率などの指標の検証を行ったが「農林水産省は目標を達成していなかった場合の要因分析は行っていなかった」と認めました。
会計検査院の指摘に農水省は、総合食料自給率は外交、経済などのさまざまな要因で決定されるため、「政策評価の対象とすることができない」と答えています。紙氏は「輸入自由化政策や円安誘導策など食料自給率目標の達成への影響を分析したのか」と質問。農水省の杉中淳総括審議官は「外国の経済状況によって左右されるので、食料自給率の分析表は作成していない」と開き直りました。
政府は食料自給率目標を掲げて以降、一度も達成していません。食料・農業・農村基本法の検証部会でも検証しておらず、会計検査院の指摘は、農水省に食料自給率目標を達成する姿勢がないことをあらわにしました。
紙氏は、輸入自由化路線により、世界貿易機関(WTO)加盟以降、海外から安い農産物の輸入を受け入れ、日本の農業に影響を与えたと指摘。食料・農業・農村基本法を改定するなら、食料自給率の議論こそ必要だと主張しました。