2024年4月4日(木)
健康被害報告 義務に
小林製薬「紅麹」巡り 宮本徹氏求める
衆院厚労委
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日本共産党の宮本徹議員は3日の衆院厚生労働委員会で、小林製薬(大阪市)の紅麹(べにこうじ)を使った機能性表示食品の摂取による重大な健康被害が発覚した問題で、「安全性も品質管理も企業任せの機能性表示食品制度は根本的な見直しが必要だ」と主張しました。
厚労省は錠剤やカプセルなどの健康食品には医薬品のGMP(適正製造規範)に準ずる安全確保の取り組みを推奨し、医薬品のGMP省令では原料の品質確保、微生物による汚染防止の管理法などを定めています。プベルル酸が検出された紅麹を製造した小林製薬の工場は、GMP認証は取得していません。
宮本氏は「安全対策の肝は、製造と品質の管理だ。機能性表示食品、サプリメントや菌からつくる原料はGMP管理の義務化を検討すべきだ」と要求。武見敬三厚労相は「管理について調査を進める。安全管理に関わるガバナンスも調査する。根拠に基づいて再発防止の対策を議論する」と述べました。
宮本氏は、健康被害発覚から報告が2カ月以上も遅れた問題で、「健康被害の報告義務や公表制度がないことへの反省が必要だ」と指摘。工藤彰三内閣府副大臣は「製薬業者が行政機関に報告すると確信して制度をつくった。もう一度考え直す」と答弁しました。
宮本氏は、国民生活センターには機能性表示食品の摂取後に「肝炎になった」「つえなしでは歩けない」などの重症事例も出ていると指摘し、「消費者から多くの訴えがあっても事業者からの届け出はなかった。健康被害の報告を法律上の義務にしていくことが必要だ」と訴えました。