2024年4月3日(水)
DV・虐待 軽視許すな
衆院法務委 共同親権巡り本村氏
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日本共産党の本村伸子議員は2日の衆院法務委員会で、離婚後「共同親権」を導入する民法改定によって、「命の危険がある」と訴えるDV(配偶者などからの暴力)や虐待被害当事者・支援者らの声を示し、DV・虐待の軽視は許されないと追及しました。
改定案は、離婚時に父母が協議し「共同親権」か「単独親権」かを決めるとしています。DVや虐待を受ける恐れがある場合は、家庭裁判所の判断で単独親権を定めます。
本村氏は、家裁でDVや虐待が軽視された事例があると指摘。元夫からの子の引き渡しの裁判を経験した女性が、家裁の裁判官から「子どもは父親と母親に育てられた方が幸せ」「恐怖の記憶を優しいお父さん像にすり替えましょう」と言われた例を示し「子どもの利益を考えているか疑問だ。裁判所の手続きでDV、虐待の軽視は絶対にあってはならない」とただしました。
小泉龍司法相は「さまざまなDV等を防止して安心・安全を確保することが重要だ。裁判手続きにおいても十分配慮されるべき」だと答弁。最高裁の馬渡直史家庭局長も「情報提供を的確にし、研修等を通じ…運用を正しくしていきたい」と述べました。
本村氏は、元配偶者からの「共同親権」への変更希望の申し出など、「共同親権」導入で新たな紛争が想定されるケースを次つぎ示し「法案で紛争は多発する」と追及。小泉法相は「必要な判断の増加」だと強弁しました。