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2024年3月31日(日)

106億円電気料金上乗せ

田村貴昭議員インボイス、電力会社支援

衆院財金委

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(写真)質問する田村貴昭議員=27日、衆院財金委

 日本共産党の田村貴昭議員は27日の衆院財務金融委員会で、インボイス制度実施後初めての消費税の確定申告に伴い、借り入れをして消費税を納税した人が多数出るなど深刻な実態を示して政府の姿勢を追及しました。

 財務省の試算ではインボイス制度のために課税業者に転換した免税業者142万社の納税額は平均13万円前後です。「ストップ!インボイス」のアンケート調査には、22日の開始後わずか4日で4千件の回答が寄せられるなど納税者の関心は高まっています。調査ではインボイス登録した6割が新たな消費税負担のために、売り上げや貯蓄を減らしたと答え、借り入れで補填(ほてん)したとの回答も100人を超えます。

 田村氏は、昨年10月のアンケートで「インボイスに殺される」という声もあり、「確定申告でその深刻な実態が顕在化した」と批判し、実態調査を要求。鈴木俊一財務相は民間のアンケートで実態は把握していると開き直りました。

 一方で政府は、電力会社が固定価格買い取り制度(FIT制度)により家庭などから再エネ電力を購入する際に、インボイス制度により仕入税額控除できなくなる消費税分を全額補填する仕組みを導入。2023年度には電気料金に上乗せした58億円を電力会社に支払いました。

 経済産業省の山田仁資源エネルギー政策統括調整官は、24年度も電力買い取りが困難とならないよう制度を継続し、通年分で約106億円補填すると答弁。田村氏は「電力会社の消費税負担を電気料金で負担することに多くの国民は納得していない」と批判し、制度の中止を求めました。


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