2024年3月24日(日)
祝園弾薬庫増強説明を
山添氏 拡張しないと確認書
参院外防委
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防衛省が弾薬庫の増強を計画している京都府内の陸上自衛隊祝園分屯地の弾薬庫が1960年に米軍から自衛隊に移管された際、当時の防衛庁・自衛隊と分屯地が所在する精華町との間で、「貯蔵施設の拡張はしない」など23項目の「確認書」を交わしていたことが22日わかりました。防衛省が同日の参院外交防衛委員会で山添拓議員に明らかにしました。
防衛省は同弾薬庫の整備費として2023年度に4億円で調査を実施しているほか、24年度予算に102億円を計上しています。山添氏は、祝園分屯地と海上自衛隊舞鶴基地の弾薬庫の棟数と増設数を質問。扇谷治防衛省大臣官房施設監は祝園で8棟、舞鶴で3棟新設すると明らかにしたものの、現状の棟数は「能力が明らかになるおそれがある」として答弁を拒否しました。
山添氏は「確認書」が弾薬の貯蔵量の基準を定め、能力以上は貯蔵せず、増加する場合は事前に町と協議するとしていると指摘。「住民に説明する機会を設けるべきではないか」とただしました。
木原稔防衛相は「要望と回答を確認したもので、契約的な意味を持つものでなく、必ずしも事前協議は必要ない」などと拒否。山添氏が「安保改定の大運動があって、確認書が交わされた。重いことではないか」と迫ると、木原防衛相は「当時のこととしてしっかり認識していかなければならない」と述べました。
山添氏は「住民が必死につくらせた確認書を簡単に反故(ほご)にして、まともな説明もなく危険な弾薬庫の増設に走ることは許されない」と厳しく批判しました。