2024年3月19日(火)
トラック速度増批判
高橋氏 「働き方改革」に逆行
衆院国交委
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日本共産党の高橋千鶴子議員は13日の衆院国土交通委員会で、トラック運転手不足が懸念される物流の「2024年問題」への対策として、政府が4月から実施する中・大型トラックの高速道路での最高速度の時速80キロから90キロへの引き上げは「働き方改革とかけ離れたものになる」と批判しました。
高橋氏は、2024年問題で輸送力の不足が大問題になると叫ばれているが、「トラック運転手の過労死ワーストワンを解決するのが残業規制であり、政府の物流対策ではなかったのか」と質問。斉藤鉄夫国交相は「残業規制は適正な労働時間と適正な賃金を両立させるため」のものだと答えました。
高橋氏は、政府がこれまでトラック事業者の速度引き上げの要望を認めなかった理由に、トラックの死亡事故率が普通乗用車よりも高いことを挙げていたと指摘し、「トラックは重量が重く事故が起これば影響が大きい。その事実は今も変わらない」と批判しました。
さらに、速度引き上げで輸送時間を短縮し、休息期間を挟まずに荷物を届けるとする事業者のシミュレーションを挙げ、「より速く運べるとの規制緩和で、むしろ荷主の圧力が強まり、運転手の心理的負荷を高めかねない」と指摘。斉藤氏は「運転手の適切な運行管理に取り組み、荷主団体への啓発にも対応したい」と答弁しました。