2024年3月17日(日)
軍拡財源保障の制度
防衛調達特措法改定案 赤嶺氏が批判
衆院安保委
自衛隊の武器調達に最大10年の長期契約を認める「防衛調達特措法」を恒久化する改定案が15日の衆院安全保障委員会で、自民・公明などの賛成多数で可決しました。日本共産党、立憲民主党は反対しました。
日本共産党の赤嶺政賢議員は質疑で、安保3文書に基づく大軍拡により、次年度以降に支払う後年度負担が、法律制定時の2015年度比で3・3倍の14・2兆円に急増していると指摘。政府が長期契約の活用で財政負担は軽減されると説明してきたにもかかわらず、医療や年金、雇用の積立金などの転用や建設国債の乱発、増税で国民に負担を押し付けようとしていることを挙げ、「国民負担の軽減ではなく、軍拡の財源を保障するための制度だ」と批判しました。
赤嶺氏は、主権者である国民が選挙を通じて大軍拡にストップをかけようとしても、契約後の解除は企業が被る損害を賠償しない限りできないことに言及。「長期契約は、国民の主権行使を制約するものだ」と迫りました。
木原稔防衛相が「予算に計上し、国会の議決をへる」と述べたのに対し、赤嶺氏は「国会の議決をへると言っても、それは今の国会議員による議決だ。将来の国民の判断をあらかじめ決めてしまうことは許されない」と強調しました。