2024年3月15日(金)
民主政治の土台揺るがす
自民裏金 世耕・橋本・西田氏をただす
参院政倫審で山下・井上氏
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自民党派閥の政治資金パーティー収入裏金事件を巡り、参院の政治倫理審査会が14日開かれ、清和政策研究会(安倍派)の世耕弘成前参院幹事長、橋本聖子元五輪担当相、西田昌司議員が出席しました。日本共産党の山下芳生議員は、安倍派の裏金づくりがいつ始まり、誰が関与したか「知らない」などと主張し調査する意志も示さない世耕氏を厳しく追及しました。(詳報)
安倍派が派閥パーティー収入のノルマ超過分を還付金とする仕組みをつくったとされる1997~2000年に清和会の会長だったのは森喜朗元首相です。しかし、世耕氏は「(森元首相に)聞いていない」「関与は一切認められなかった」と繰り返すばかり。山下氏は自民党調査では明らかになっていないと強調し、「(安倍派幹部の世耕氏は)知らなかった。関与は出てこなかったで、済まされる立場ではない。調べる責任がある」とただしました。
参院選時にパーティー券売り上げのノルマがなくなり、多額の還付金が議員にキックバック(還流)されていた問題について「19年以前に全額キックバックされたことはあるか」と質問。世耕氏は「そこまでさかのぼっての正確な検証はできていない」と述べるにとどまりました。
山下氏はこうしたルールが参院議員にしか適用されておらず、「誰がルールをいつからつくったのか、参院自民党として調査する必要があるのではないか」と追及。世耕氏は「われわれは捜査機関ではない。調べるのは難しい」と述べ、無責任な姿勢を示しました。
山下氏は、民主政治の土台を揺るがし自民党による組織的犯罪が問われているにもかかわらず「安倍派の幹部は誰一人、責任を持って真相解明しようとしていない」と指摘。「自民党政治の行き詰まりは極限に達している」と厳しく批判しました。
日本共産党の井上哲士議員は西田、橋本両氏がキックバックを受け取っていた問題を追及。両氏は「秘書が独自の判断で行ったことだ」などと責任逃れの弁明に終始しました。