2024年2月29日(木)
保育士配置改善さらに
本村議員「丁寧な保育実現へ」
衆院予算委
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日本共産党の本村伸子議員は28日の衆院予算委員会分科会で、子どもの命と安全を守り、権利を保障する丁寧な保育を実現するため、保育士の配置基準のさらなる改善と処遇改善を求めました。
保育士、保護者の運動が実り、2024年度から保育士1人が担当する子どもの人数の基準が4歳児・5歳児は現在の30人から25人、3歳児は20人から15人に改善されます。本村氏は「前進ですが、OECD(経済協力開発機構)の国際比較ではワーストクラスだ」と批判しました。
質疑の中で3~5歳児の改善分は公立、民間ともに全施設分の財源確保はされていると確認できましたが、政府はこども未来戦略で「当分の間は従前の基準により運営することも妨げない」としています。本村氏は、死亡などの重大事故が15年から22年で約4・8倍と増大していると指摘し、「(配置基準改善を)先送りしていいはずがない」「『当分の間』は本当に短い期間でなければならない」と迫りました。
加藤鮎子こども政策担当相は「全ての子どもが良質な保育を受けられる体制を早期に確保することが重要」と述べました。
本村氏は、資格を持ちながら働いていない潜在保育士が約107万人いるとして、「余裕のない現場、仕事の責任に見合わない処遇では保育士が集まらないのは当然だ」と指摘。基幹的業務が所定労働時間内で終わるか、有休、休憩時間の取得等実態調査を求めました。加藤担当相は「保育士が無理のない働き方ができているかに関する実態把握についても、何ができるか検討していきたい」と答弁しました。