2024年2月9日(金)
住民より企業利益か
PFOA規制 宮本岳志氏が追及
衆院予算委
日本共産党の宮本岳志議員は8日の衆院予算委員会で、発がん性が疑われる有機フッ素化合物PFASの一種、PFOAを大量排出し深刻な汚染を引き起こしたとされる化学事業大手ダイキン工業に対し、国・自治体が企業利益を守り、住民の健康を後回しにしてきた実態を追及しました。
大阪府摂津市にある同社工場隣接地の農業用井戸水から暫定基準値の440倍のPFOAが検出されています。宮本氏は、大阪府の開示資料を示し、府がダイキンに行ったヒアリングで、工場からのPFOA排出量を「府に報告(ただし、企業秘密として公表はしない)」としていると告発。「行政が大企業の利益を守っているのか」と批判しました。
宮本氏は、PFOAの製造・販売が禁止される「第一種特定化学物質」への指定(2021年10月)が予定よりも1年先送りされた経緯について府開示資料を提示。指定期日変更が報告される20年1月16日の審議会開催の3週間も前の19年12月24日に、経済産業省が指定期日先送りの連絡をダイキン側にしていた事実が記されているとし「こういうやり方が適正な行政なのか」とただしました。斎藤健経産相は「あくまでスケジュールだけお伝えした」と強弁しました。
宮本氏は、ダイキンから自民党政治資金団体への献金は17年間で合計8400万円に上ると指摘。「こういうお金の関係が大企業の規制に手心を加えた結果になっているのではないか」と強調し、企業・団体献金は禁止すべきだと主張しました。