2021年10月22日(金)
次期会長に小谷元子さん
国際学術会議 日本人は初
各国を代表する学術団体などで構成する国際学術会議(ISC・本部パリ)は14日、次期会長に日本学術会議の小谷元子連携会員(東北大学副学長・数学)、財務担当の副会長に白波瀬佐和子会員(東京大学教授・社会学)を選出しました。ISCの理事会役員に日本人が選ばれたのは初めて。
小谷氏の会長任期は2024年からの3年間で、次期会長として今期(21~24年)から理事会に参加。白波瀬氏の任期は24年までの3年間。
21日に日本学術会議が開いたオンライン会見で小谷氏は、コロナ禍で「社会のための科学」の重要性を強く再認識したと述べ、幸福な社会を築くために「学問分野、国・地域の壁を乗り越え共同することが大切」「多くの声に耳を傾けることが鍵になる」と抱負を語りました。
今期理事会の中心的役員の中で、唯一の社会科学系研究者である白波瀬氏は、「異なる声を届けることが期待されている」と述べました。
両氏の選出について日本学術会議の梶田隆章会長は、世界の学術界で日本の女性の研究者が高く評価されている証しだと指摘。「これを機にISCとの連携をいっそう強化していきたい」と話しました。
ISCは、自然科学系の国際科学会議と社会科学系の国際社会科学評議会を統合し、2018年に設立。前身組織も含め、理事会に2人の日本人が選出されるのは初めて。