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2020年5月9日(土)

新型コロナ 発熱は信頼できる指標でない

米ハーバード大学など研究

多くの場合、微熱・せき・倦怠感

 医療機関の外来を受診した患者が新型コロナウイルスに感染しているかどうか、ほかの感染症と区別するのに、発熱は信頼できる指標とはならないと、米ハーバード大学などの研究グループが6日発表しました。

 日本では新型コロナウイルスに感染しているかの検査を受けられる目安として37・5度以上の発熱が4日以上続いていることなどとされ、検査が受けられないまま重症化するなどの問題が起き、厚生労働省が見直す考えを示しています。

 研究グループは、ハーバード大学があるマサチューセッツ州ボストンの医療機関を呼吸器疾患で訪れた1000人以上の患者にもとづいて、新型コロナウイルス感染者とそれ以外の感染症と区別するための指標をまとめました。

 それによると、新型コロナウイルスに感染した患者は、多くの場合、微熱、せき、倦怠(けんたい)感を伴い、胃腸障害を伴うこともあるとしています。呼吸困難は、通常、これらの初期症状の数日後に現れ、運動時に最も顕著になり、血中酸素濃度の急激な低下を伴うことがあるといいます。

 呼吸困難は、新型コロナウイルスに感染しているのではないかと心配する患者の不安から引き起こされる場合もあると指摘。その場合、呼吸困難は突然発生しますが、新型コロナウイルス感染による呼吸困難は数日かけて徐々に発症する傾向があるとしています。

 論文は米医学誌『メイヨー・クリニック・プロシーディングス』に掲載されます。


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