2020年1月15日(水)
きょうの潮流
驚きました。ここで「山宣」こと山本宣治の話が出るとは。日本共産党の党大会に招かれた立憲民主党の安住淳・国対委員長があいさつで切り出しました▼戦前の軍国主義による国民弾圧のなかで命を燃やした山宣。つねに大衆とともにあったその姿を胸に刻みながら、一緒にがんばりたいと。生誕の節目に彼の本を読み、風雪に耐え国民のためにたたかった人生に思想の違いをこえて感動したと、あとで語っていました▼国や生活、モラルさえも壊す安倍政治とのたたかいになぞらえたのでしょうか。この間の共闘で隔たっていた共産党との距離がぐんと縮まり、一体感があるとも。それは他の野党や会派代表のあいさつにもありました▼名前が発表されると、マスコミの控室にどよめきが起きました。みずから、共産党からかけ離れた立場にあったという保守政治家で、「特別ゲスト」として招かれた中村喜四郎さん。米国頼みの外交・防衛の危うさから、野党が政権をとるには共産党の力が欠かせないとのエールまで▼野党共闘や共産党への彩られたメッセージ。統一候補として昨年の参院選を勝ち抜いた嘉田由紀子さんは小異を生かして大同をつくろうと呼びかけました▼本紙の新春対談。上智大の中野晃一教授は野党が多様性を掲げている以上、そこにいたる道のりも多様性を前提にしていくことが不可欠だと。それがしなやかで一番強いと志位さん。気づきや学び合いに満ちた多様性の中の統一。歴史的な党大会にふさわしい幕開けです。