2013年11月9日(土)

ＮＳＣ法案　参院審議入り

井上議員廃案主張「憲法の理念踏みにじる」

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（写真）質問する井上哲士議員＝８日、参院本会議

　首相の下に国のあらゆる情報と権限を集中させて「戦争司令塔」をつくる国家安全保障会議（日本版ＮＳＣ）設置法案の趣旨説明と質疑が８日の参院本会議で行われ、参院で審議入りしました。日本共産党の井上哲士議員が質問に立ちました。（要旨）

　井上氏は、安倍政権がＮＳＣ設置法案と一体で秘密保護法案の提出、集団的自衛権の行使への解釈改憲を強引に進めていると指摘。「改憲のために憲法と相いれない実績を積み上げることで外堀を埋めようとしている」と批判しました。

　井上氏は、ＮＳＣによって「政策決定における対米追従がいっそう強化される」と指摘。米国の軍事戦略にあわせた自衛隊の活動拡大、軍備拡張が図られていることをただし、大量破壊兵器に関する米国の捏造（ねつぞう）情報をうのみにしてイラク戦争を支持した間違いの検証、米国の違法な盗聴スパイ活動の事実解明こそ必要だと強調しました。

　井上氏は、国民の知る権利が及ばなくなる危険性を示し、秘密保護法との組み合わせで「重要な政策決定過程の情報が隠される」として、憲法の基本理念を根底から踏みにじる法案の廃案を求めました。

　安倍晋三首相は「わが国をとりまく安全保障環境はいっそう厳しさを増している」と、ＮＳＣ設置法案や秘密保護法案の必要性を強調。また、米国の盗聴については、「いっそう緊密に意思疎通するよう米側に申し入れた」と答え、追随ぶりをあらわにしました。