2007年6月22日(金)「しんぶん赤旗」

米食肉施設査察に疑問

農水・厚労省説明会で消費者


 米国産牛肉輸入をめぐって農水、厚労の両省は二十一日、東京都千代田区内で米食肉処理施設の査察結果の説明会を開きました。消費者団体などのメンバーから査察の実効性や輸入時の全箱検査廃止などに疑問や批判があいつぎました。

 農水、厚労の両省は、査察結果について米国のシステム上に問題はなかったと報告。これにたいし、輸入条件違反をくりかえし、肉骨粉にしている米国のシステムや規制の甘さを指摘する意見があいつぎ、「米側に事前通告した査察では、実効性に疑問がある」「システム上に問題がなかったというより、問題を発見できなかっただけではないか」「全箱検査で違反がみつけられたのに、やめれば違反は見つけられなくなる」など懸念や注文がだされました。

 厚労省側は「他国に事前通告抜きで日本側の権限行使はできない」と説明。「(水際検査など)輸入時にみつけることは限界がある」と認めたものの、牛肉輸入実績が百トン以上の場合、多くても百五十箱中八箱の抜き取り検査になること、農水省の動物検疫所の場合は、千二百箱を超え三千二百箱までは新規施設でも一割程度で、通常は1%以下になることを明らかにしました。



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