今、消えた年金記録の問題が大争点になっていますが、今の若者が年金世代になったときはどうなる?想像するのが怖くなります。厚生年金に加入していない事業所が3割。事業所がきちんと義務を果たさず、雇用保険も健康保険もない、未権利で働かされる状態がはびこっています。多くの若者が日々の暮らしに追われ、日雇い派遣やネットカフエで過ごしていますが、身体をこわして働けなくなったらどうするか・・「仮に逮捕され刑務所に入る事になれば自由は失うけど、食事は支給されるし、雨風を凌げ、身体を横にして休むことができる」と、友人と話している25歳の男性。そう思わせるような現実は、日本の将来にかかわる重大問題として、とりくまなければなりません。
「店舗を統合するから君たち全員解雇ね」と首を切られた27歳男性。アルバイトとして長く勤めてきたのに、本店に面接にいったら「使い捨てのバイト達だから斬ったのに、なんでまた戻ってくるんだ」―ひどい!この事例には、今の若者のおかれている状況が凝縮されていますね。バイトでも、経験をしっかり評価されるべきです。女性しか必要じゃないと、男性が差別されるという37歳男性の訴え。低賃金=女性の職場みたいな構図は、女性に対してだけでなく、男性への逆差別にもなる。改正男女雇用機会均等法は、男性も女性も性による差別は禁止としました。国会で改正したじゃないか!と訴えてください。
国会では今、長時間残業を規制する労働基準法改正案、最低賃金法改正案、そして労働者と使用者側の雇用契約のルールを決める労働契約法という3つの法案が審議をされています。いずれも、企業側の「これ以上高い賃金は払えない」「高い残業代は払いたくない」などの身勝手な要求に譲歩した内容であり、大変不十分です。審議の中で皆さんの声をどんどん取り上げ、実効ある改善を求めていきたいと思います。
5月20日、明治公園に3300人の青年が集まり、青年雇用大集会を開催しました。マスコミ約20社が取材し、大きくとりあげられました。「初めは仕事のぐちを言い合うだけだった」(大阪市)青年たちが、地域の青年集会に参加し、1人でも加盟できるユニオンに参加して、残業代未払いを払わせた!などの成果を次々に報告しました。日本共産党の志位和夫委員長は「働くものが団結してたたかうことは憲法28条にのっとった侵す事の出来ない権利」とのべ、いま全国に広がりつつある若者たちのたたかいを「それが全体に広がれば、日本の歴史を変える巨大な力になる画期的出来事です」と呼びかけました。皆さん、この集会に参加したどの人も最初は一人でした。ご一緒に声をあげませんか。
■プロフィール
たかはし・ちづこ
1959年秋田県能代市生まれ。青森市の私立東奥女子高校の英語教師。教職員組合の役員や、民青同盟青森県委員会副委員長としても活躍。
1983年11月日本共産党入党。青森県議会議員を経て2003年より衆議院議員。東北比例ブロック。
日本共産党準中央委員。現在、衆院厚生労働委員、党厚生労働部会長、党食料・食の安全・農林水産対策委員会責任者。
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