福島県国見町長選が16日投開票され、2期目をめざした日本共産党員首長・佐藤力(さとう・つとむ)町長(61)=無所属、現=が、合併を進めてきた町議らが推す新人候補を破り、再選されました。佐藤町長の再選に幅広い層の町民が大きな喜びの声を上げています。 100人を超える支持者が集まった選挙事務所。当選の報が入ると、歓声がわき、くすだまが割られ、紙ふぶきが舞いました。 佐藤町長が再選を果たした福島県国見町は、宮城県との県境に位置する人口1万370人、農業が基幹産業ののどかな町です。 4年前、強引に市町村合併をすすめる前町政にたいして、佐藤町長が「当面自立の道」をかかげて初当選をしました。 その後、すぐに黒塗りの町長公用車廃止と町長報酬の30%カットを実現。町の借金を減らす堅実な財政運営を進めるなかで、子育て支援の拡充など人にやさしいまちづくりに取り組んできました。 6期24年間、町議会議員を務めながら農協職員もしていた佐藤町長。町名物のモモを使ったピーチワイン「MONMO」や、超早場米「まんざいらく米」など、特産品の開発にも力を入れました。 今回の選挙では、子どもの医療費無料を小学校卒業までから中学校卒業までに引き上げるなど「すぐに取り組む三つの約束」と「人にやさしい健康と福祉のまちづくり」など六つの公約を訴えました。 一騎打ちの相手候補は、4年前に合併をすすめた町議らに推され、「隣町と連携を深め、福島市と地続きになる」と合併に執着。第一声では、自民、公明の県議に加え、民主系県議や「連合」幹部も応援にかけつけました。 日本共産党国見支部は、地域政治新聞「民主国見」をこの間18回発行してきました。同支部の女性(68)は、「保守の人もそうでない人も、たくさんの方が勝手連的に動いた。それがこの結果になったと思う。終盤には、そのみんなで『民主国見』を全戸配布したんですよ」と笑顔で話します。 佐藤町長は「当面自立のこの4年間のまちづくりへの評価をいただけたと思う。全力で公約実現に取り組みます。選挙が終わったので、だれを支持したかではなく、町民みんなで手を携えて、まちづくりをしていきたい」と決意を語ります。 ◇当 佐藤 力 61 無現 鈴木 周一 61 無新 (投票率79・72%)
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