2006年12月8日(金)「しんぶん赤旗」

金利引き下げで参考人質疑

1日も早く解決を

参院委


 参院財政金融委員会は七日、貸金業規制法等改正案について参考人質疑を行い、弁護士や被害者団体と、大手サラ金社長ら業界側の双方が意見を述べました。

 新里宏二・日弁連上限金利引き下げ実現本部事務局長は「法案を高く評価する。ぜひ今国会で成立を」と意見陳述。質疑では「手形を担保にとる商工ローンの問題は、今回の法案に盛り込まれなかった。住居を担保にとる『おまとめローン』についても、何らかの禁止が必要だ」と今後の課題も指摘しました。

 全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会の吉田洋一副会長は「被害者相談を十年間続け、自殺や一家離散など数多くの悲劇に遭遇した。いつも犠牲になるのは子どもたちだった」と陳述。日掛け金融業者が54・75%という高金利を特例で認められていることについて「日常的に被害者が出ている。金利引き下げを猶予する時間はない。一日も早く解決を」と求めました。

 業界側からは石井恒男・全国貸金業協会連合会会長と木下盛好・アコム社長らが出席しました。

 日本共産党の大門実紀史議員が木下社長に対し「顧客の収入を証明する源泉徴収票などを、社内の書類で代用することがあるのか」と質問。木下社長は「客からの聞き取りと社内データベースで、顧客の年収を推定することもある」と答え、収入を証明する書類なしで貸し付けるケースがあることを認めました。

 石井会長は質疑で「金利が下がればヤミ金業者が増え、ありとあらゆる弊害が全国で生じる」などと、法改正に強く反発しました。


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