2006年11月18日(土)「しんぶん赤旗」

教育基本法改悪案 与党、参院単独審議入り

暴走につぐ暴走 許せない

徹底審議で必ず廃案に

改悪反対集会 志位委員長あいさつ


 「たたかいはいまからです」の壇上からの呼びかけに、「そうだ」「ウォー」の声が響きわたります。教育基本法改悪法案の衆院強行採決に続き、参院本会議で単独審議入りした与党・自民、公明の暴走を許さず、参院で徹底審議させ、必ず廃案に追い込もうと十七日、東京・日比谷野外音楽堂を中心に、昼と夜の二波にわたって「悪法阻止国会包囲大行動」や決起集会が開かれました。夜には五千人余、昼には三千五百人が詰めかけました。


 午後一時、野外音楽堂では「輝け子どもたち」の横断幕やトナカイのずきんなどで思い思いにアピール。国会までの請願デモ後、座り込みや議員要請を繰り広げ、国会前の歩道に二重、三重に座り込む列ができました。

 夜には再び「教育基本法改悪・改憲手続き法を許さない中央総決起集会」を開催。「絶対に許せない」「この怒りを広げていきます」と話し、続々とつめかけ、野外音楽堂をびっしり埋めました。

 「午前中、参院の議員要請をしてきました」と新潟県長岡市から参加した女性(61)。「与党は国会では多数かもしれないけど、国民世論は慎重審議を求めている。署名や集会で訴えていきます」。「与党のやり方は強引すぎる。こんなに反対している人がいるのに力づけられた」と初参加の群馬県高崎市の男性(26)。

 中央決起集会で、新日本婦人の会の高田公子会長は「与党の審議打ち切りはわれわれの運動に追いつめられた結果であることに確信を持とう」と強調。福岡でいじめ自殺した中学生のお母さんを訪ねたとのべ、一人ひとりの人格の完成をめざす教基法を守り抜こうと呼びかけました。

 大きな拍手で迎えられた志位委員長は、衆院特別委員会、本会議での与党単独による強行採決につづき、参院本会議でも与党単独で審議入りを強行したことに「暴走につぐ暴走は許されない」と批判しました。

 さらに与党の国会のルール無視の実態を「反教育そのものだ」と告発、やらせ質問はじめ法案提出者の資格にかかわる問題、いじめ自殺など現に直面している切実な問題、法案に含まれている二つの憲法に反する問題など三つの問題での徹底審議が求められていると指摘。「たたかいはこれからです。与党の暴挙は彼らが追い詰められている結果です。もっと追い詰め、憲法違反の法案を廃案に追い込もう」と訴えました。

 社民党の保坂展人衆院議員があいさつ。沖縄の糸数けいこ県知事候補のメッセージが読み上げられました。「やらせ発言も教基法改悪法案も憲法違反。自らの良心を奮い立たせよう」(青森県教組)と各地の代表がこもごも表明、高校生の発言に歓声がわきあがりました。日弁連の代表が連帯あいさつしました。

 行動は、国民大運動実行委員会や教育基本法改悪を許さない各界連絡会などが主催しました。


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