2006年11月9日(木)「しんぶん赤旗」
赤字の身内企業から優先“返済”
渡辺経産副大臣、説明拒む
佐々木議員追及
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経済産業省の渡辺博道副大臣の身内企業をめぐる資金疑惑が報道されたことを受け、日本共産党の佐々木憲昭議員は八日、衆院財務金融委員会で事実関係をただしました。渡辺副大臣は「(会社が)民事再生の手続き中」であることを理由に、説明を拒みました。
この企業は、渡辺副大臣が社長を務めていたタクシー会社「渡辺交通」(千葉県松戸市)。今年七月、民事再生法の適用を申請しました。それ以前に同社は、赤字経営が続いていたにもかかわらず、渡辺副大臣やその家族らに対し「借入金の返済」などの名目で約二億円を優先的に支出していたとされます。四日に全国紙が報じました。
佐々木氏は「民事再生法に触れる可能性もある。副大臣の適格性にかかわる」として事実関係の確認を迫りました。
これに対し渡辺副大臣は、自身の後援会が会社と同じ住所にあることや、二〇〇一年まで同社の役員を務めていたことを認めました。しかし資金の貸し借りについて質問が及ぶと「私の言動が裁判所での手続きに影響する恐れがある」と答弁を拒否。質疑はたびたび中断しました。佐々木氏は「引き続き追及する」として質問を終えました。