2006年11月9日(木)「しんぶん赤旗」
「未履修」文科省も責任
広島では教育長に出向
吉井議員追及
|
高校の未履修問題について、日本共産党の吉井英勝議員は八日の衆院文部科学委員会で、文部科学省にも責任があることを示し、校長や都道府県教育委員会に責任を押しつける同省の姿勢を批判しました。
二〇〇一年度に県立十五校で未履修が発覚した広島県では、当時から現在までの三人の教育長が全員文科省からの出向者であるにもかかわらず、今回も一校で未履修がありました。
吉井氏は「当時の教育長が未履修問題を後継者(文科省から出向の教育長)に伝えなかったのか、問題解決に真剣に取り組まなかったのか」とただし「文科省としての責任は大きい」と追及しました。
伊吹文明文科相は「文科省としては教育委員会や校長が信用できないということを忘れていた」と開き直り、吉井氏は「驚くべき発言だ」と批判しました。
広島県のほか、過去に熊本県、長崎県、兵庫県で未履修が発覚しています。「過去の事例の教訓を広げるのが文科省の役割なのに、未履修は全国に広がった。文科省の責任が問われている」と吉井氏。
吉井氏は現在の文科省教育課程課長が広島県教育長から戻った人物であり、教育課程担当の幹部に県の高校教育課長経験者が複数いることを指摘(表)。「文科省が知らないではすまされない」と追及しました。
伊吹文科相は「文科省が知っていて黙認したということはない」とあくまで否定しました。
|