2006年11月4日(土)「しんぶん赤旗」

９条守る　広島で７０００人

命守る視点が世界変える

　「九条ピースフェスタｉｎヒロシマ」が憲法公布六十年の三日、広島市の県立総合体育館グリーンアリーナで開かれ、七千人が参加しました。県内の九条の会や、民主・平和団体、労働組合などでつくる実行委員会が主催しました。

　池田香代子さん（翻訳家）は「だれにとっての押しつけ憲法？　政府の人たちでしょう。終戦当時、都内二十万人がデモをした。戦争が終わり、物が自由に言えることに喜び、当時の人は今の私たち以上に元気だったのでは」と話しました。

　小田実さん（作家）は「一人の小さな命を守る視点から憲法が生まれ、そのことが世界全体の変革につながる意義を持っている。小さな視点が世界を変える。日本国憲法は今こそ旬なのです」と語りました。

　久保田弘信さん（フォトジャーナリスト）は自ら取材したイラクの映像を紹介。「改憲を主張する人たちは戦争を知らない。ぼくはイラクで戦争を体験した。二度としたくない。被爆地広島の皆に期待しています」とのべました。

　学者や弁護士、宗教者など八十二人が呼びかけ人・賛同者に名を連ね、俳優の吉永小百合、加藤剛、仲代達矢、奈良岡朋子、日色ともゑ、中村梅雀の各氏らがメッセージを寄せました。会場は歌やコントで盛り上がり、教育基本法を守ろうとのアピールを採択しました。