2006年10月13日(金)「しんぶん赤旗」
「食の文化」考えよう
紙議員ら発言 市長あいさつ
深谷市で農業シンポ
埼玉
北関東の野菜生産基地で深谷ネギでも有名な埼玉県深谷市で十二日、「食の安全と農業を考える」シンポジウムがおこなわれました。日本共産党北部地区委員会の主催で、会場の市産業会館には二百人が参加しました。
政府は新たな農業「構造改革」として来年四月から「品目横断的経営安定対策」を実施しようとしています。家族農業などの小規模農家を排除し、大規模農家中心の担い手づくりを狙っています。こういった食と農をめぐる環境について意見交換をしようと開催されました。
新井家光深谷市長が来賓として出席し、「党派を超えて我が国の農業をどうするのか、国民一人ひとりが食の文化に感謝し、考えるべき問題だ」とあいさつしました。
パネリストとして紙智子参院議員、高田正也深谷市産業振興部長、新井里美さいたまコープ理事、中島仲子埼玉農民連女性部長が発言しました。
紙議員は「品目横断対策」について、背景には財界の要求があり、小規模農家は非効率として切り捨てようとしていると指摘。また食の安全で大問題になっている米国産牛肉の輸入再再開も、財界とアメリカの利益優先の政治があるとのべ、埼玉県内の地産地消の取り組みを紹介しながら「消費者と生産者の共同で農家の経営が成り立つ安全な食料づくりを実現させよう」と訴えました。
会場から「日本の農産物がいかに安全か、みなさんに知って、消費してもらい、自給率を高めたい」という肉牛飼育農家の女性など、農業の発展を願う声が相次ぎました。