2006年10月1日(日)「しんぶん赤旗」
障害者が安心な社会へ
愛媛 きょうされん全国大会
十月からの障害者自立支援法の全面施行を目前に控えた三十日、松山市の愛媛県県民文化会館で「きょうされん第29回全国大会inえひめ」が開かれ、ボランティアを含め全国から約二千三百人の参加者で、会場は熱気に包まれました。
太鼓集団「鼓太郎」による演奏と愛媛の仲間が総出演した大合唱で幕を開けた大会では、主催者を代表して、西村直きょうされん理事長があいさつし、「これまで経験したことのない厳しい状況の中行われた今大会を、誰もが安心して暮らせる社会を築く新しい一歩にしよう」と呼びかけました。
藤井克徳常任理事は基調報告で、今年に入って障害者のかかわる親子の心中事件が、全国で十五件も起こっており、昨年までなかったような現象が各地で起きていることを紹介。障害者を公的な支援から突き放す障害者自立支援法の撤回にむけ、全力で取り組むことなどを呼びかけました。
記念講演では、脚本家のジェームス三木さんが「まちづくり、ひとづくり」と題し、社会における言葉の役割、相手の立場に立って考えることの大切さなど、脚本家の経験やユーモアを交えながら話しました。
松山から参加した肢体不自由の障害をもつ男性(50)は「自立支援法でヘルパーの利用料が月七千二百円から三万七千二百円に跳ねあがった。全国の経験を聞いて元気をもらいたい」と話していました。