2006年9月27日(水)「しんぶん赤旗」
臨時国会開会
安倍新首相は組閣に当たり、閣僚十七人とともに、官房副長官三人、安全保障や教育などを担当する首相補佐官五人を任命。閣僚では、靖国神社参拝支持や改憲、集団的自衛権行使を唱える麻生太郎外相を再任したほか、改憲、“靖国派”の議員を多数入閣させるなど、タカ派色を鮮明にしました。
安倍首相が最重要法案と位置づける教育基本法改悪法案の成立を狙い、年来の改悪論者である伊吹文明氏を文科相に任命しました。首相官邸では、官房副長官に同法改悪を推進する「教育基本法改正促進委員会」の委員長代理を務めた下村博文氏を、教育再生担当の首相補佐官に同委員会理事の山谷えり子氏を、それぞれ据えるなどの改悪シフトを敷きました。
また米軍再編や「防衛省」昇格法案をにらみ、元防衛庁長官の久間章生氏を再登板させました。
一方、弱肉強食の小泉「構造改革」推進派である塩崎恭久氏を内閣の要の官房長官に任命し、竹中平蔵前総務相のもとでスタッフとして活動した大田弘子氏を民間枠で経済財政相に登用するなど、「改革」の推進姿勢も示しました。
新政権では安倍氏の「身内」「応援団」が多数入閣。個人的にも親しい塩崎官房長官のほか、総裁選で安倍選対の事務局長を務めた甘利明氏を経済産業相に、安倍氏応援団の「再チャレンジ推進議員連盟」の会長、山本有二氏を金融・再チャレンジ相に、同幹事長の菅義偉氏を総務相に任命しました。
また、安倍氏の出身派閥である森派から四人が、総裁選で安倍氏支持で動いた丹羽・古賀派からも四人が入閣しました。