2006年8月29日(火)「しんぶん赤旗」

神鋼データ改ざん調査

吉井議員ら 大気汚染責任ただす

兵庫・加古川


 今年五月に発覚した、神戸製鋼所(犬伏泰夫社長)が加古川市と神戸市の製鉄所で大気汚染防止法の基準を超える窒素酸化物や硫黄酸化物を排出していながら、データを改ざんして地元自治体に提出していた問題で、日本共産党の吉井英勝衆院議員は二十八日、同社加古川製鉄所を調査しました。

 同社の大西功一常務執行役員らの案内で、問題を起こした第3号高炉と6号ボイラー、原料ヤード、エネルギーセンターなどを視察しました。

 会社側は、データ改ざんについて「組織的体質があった」、環境対策では「同業他社と比較し遅れがある」と認めました。防じんフェンスの設置など今取り組んでいる対策だけで終わりにはしない意向も表明しました。

 見学後、参加者は「RPF(廃プラスチックや古紙などを原料にした固形燃料)を使うプラントを、ほとんど実証試験なしに導入している。構造上、炉に不安定があって、それを隠すためにも改ざんしたのではないか」「ばい煙のデータ監視も含めて、多くの仕事を下請け業者がやっていることがわかった。これではトラブルの管理はできない」など感想を語りました。

 吉井氏は会社側に「地域住民や労働者の健康にかかわる問題。生命、健康、安全、環境を守ることは企業の社会的責任であることを厳しく受け止めてもらいたい」とのべました。

 山下よしき元参院議員・参院比例候補、堀内照文参院兵庫選挙区候補、新町みちよ兵庫県議、山川博加古川市議、市田忠義参院議員の佐々木勝吉秘書らが同行しました。


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