2006年8月29日(火)「しんぶん赤旗」
風力発電計画は危険
地質不安定で住民訴え
三重・鳥羽
佐々木議員ら調査
日本共産党の佐々木憲昭衆院議員は二十七日、三重県鳥羽市の風力発電施設計画地を現地調査しました。中野たけし参院三重選挙区候補、戸上幸子鳥羽市議らが同行しました。
風力発電計画は、鳥羽市の民間会社「鳥羽ウインドファーム」が、市内の行者山(三〇九メートル)山腹に、世界最大級三〇〇〇キロワット、羽根の直径九〇メートルの巨大風車を三基建設しようというもの。同山は風化蛇紋岩の塊で地質が非常に不安定なことなどから、ふもとの住民らが反対運動を展開。戸上議員も市議会で問題点を指摘してきました。
現地入り前の佐々木議員の調査で、業者は経済産業省への補助金申請を、地元の反対などを理由に、今年については取り下げたことが明らかになっています。
佐々木議員らは、「鳥羽の自然と環境を守る会」や日本野鳥の会三重県支部の人たちの案内で行者山を視察。ふもとの落口町集会所では、住民から土砂災害などへの不安の声を聞きました。
野鳥の会からは、クマタカなど希少猛禽(もうきん)類が生息し、サシバなどの渡り鳥の渡りのコースであることなども訴えられました。
佐々木議員は「住民の頭の上での極めて危険な計画だと実感しました。クリーンエネルギーだからといって住民無視の計画は認められない」と話しています。