2006年8月15日(火)「しんぶん赤旗」
演劇人が“非戦”朗読
「命に値段つける戦争きらい」
「忘れない、夏 2006」と題し、「非戦を選ぶ演劇人の会」(実行委員は永井愛さんら三十人)が十四日夜、東京・渋谷の全労済ホール・スペース・ゼロで、九回目のピースリーディング(朗読劇)を上演し、五百五十人が参加しました。
ロビーでレバノンへの緊急募金が訴えられるなか、客席入り口から、渡辺えり子さんが「私の反戦の根拠」(小田実)を朗読しながら登場。ゾウや猛獣類を毒殺した戦時下の状況を描く渡辺さんの新作「動物が消えた日」が披露されました。
中山マリ、宇梶剛士、木内みどり、毬谷友子、麻丘めぐみさんらの朗読、結城孫三郎さんのあやつり人形と松元ヒロさんのマイム、「さくら」で人気の森山直太朗さんらの歌に涙する若い人の姿が目立ちました。
作家の井上ひさしさんと渡辺さんが対談。「命に値段をつける戦争はきらい」(渡辺さん)と語りだし、井上さんが靖国問題に言及。「あの戦争は一部の軍国主義者たちが始めたといって中国と仲直りしたのに、日本側が悪い人を神にしたために、悪い人がいないことになってしまった」(井上)とのべました。