2006年8月6日(日)「しんぶん赤旗」
憲法9条を世界へ
詩人会議 平和のつどい
「戦争はしない 憲法9条を世界へ」と題した「2006年 詩人会議平和のつどい」が五日、東京の豊島区立勤労福祉会館で開催され、会場いっぱいの約百三十人が参加しました。
つどいはギニア出身のカラモコ・カマラ氏の太鼓演奏でスタート。グループ耕、このゆびとまれ、朗読集団こえが戦争と平和を題材にした詩をドラマチックに朗読しました。岡本厚氏(『世界』編集長)は「米軍再編問題と日本の生き方」と題して講演。赤木三郎、木坂涼、甲田四郎の各氏が自作の詩を朗読し、構成詩「賛歌」の朗読がおこなわれました。
岡本氏は講演で、「三つの意味で日本は危機」にあると指摘。「政治家の見識が失われつつある。もうひとつは、メディアの見識。扇情的な報道、政府と一体になった報道が増え、事実の報道でなく期待の報道が増えている。三点目は、国民世論の不安から排外的なナショナリズム、外に原因を求める心情が広がっている」とのべました。
また岡本氏は、「米軍再編は、日本にとっては完全な日米の軍事一体化のこと。これをどうわれわれはとらえ切り返していくのかが問題」だと発言。「憲法九条を変えるということは、戦争をしないというアジア諸国への誓いを断ち切ること。いまやるべきことは、米軍戦略にたいしノーを言い続けること。憲法九条を守ることとセットにして、東アジア諸国と信頼関係を築いていくことが必要。いまこそ九条が試されている」と語りました。