2006年7月20日(木)「しんぶん赤旗」
イラク派兵費用760億円
赤嶺議員に防衛庁資料提出
自衛隊のイラク派兵にかかった費用が今年四月末までに約七百六十一億円にのぼっていることが、防衛庁が日本共産党の赤嶺政賢衆院議員に提出した資料で分かりました。米国の無法なイラク軍事占領に加担するため、日本国民の巨額の税金が使われたことを示すものです。
防衛庁が提出した資料は、政府がイラクへの自衛隊派兵を決めた二〇〇三年度から今年四月三十日までに、派兵のために実際に使われた費用を明らかにしています。
それによると、派兵費用の総額約七百六十一億円のうち、▽イラク南部サマワに駐留していた陸上自衛隊は約六百四十二億円▽クウェートを拠点にC130輸送機によるイラクへの空輸活動を行っている航空自衛隊が約百十三億円―。このほか、海上自衛隊約四・四億円、防衛庁内局約一・六億円となっています。
陸自分には今月十七日に完了したイラク南部サマワからの撤退の費用は含まれていませんが、陸自のイラク派兵に関する二〇〇六年度予算は約百二十億円となっています。撤退費用はこの中から賄われることになります。
陸自撤退の一方で空自は、多くの民間人を殺害している「掃討作戦」を展開する米軍を軍事支援するため、イラクでの活動範囲をバグダッド空港などに拡大することになっています。
空自のイラク派兵に関する〇六年度予算は、政府が決めた「基本計画」の期限が切れる今年十二月十四日までの費用として、約二十六億円が計上されています。それ以降も空自派兵を継続することになれば、政府の予備費からさらに追加の費用が拠出されることになります。
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