2006年7月16日(日)「しんぶん赤旗」
教育語りつながる場に
大阪府立高校九条の会
40職場が交流会
大阪府では「憲法・教育基本法を守れ」と公立高校約百六十校中、五十三校で「職場九条の会」(準備会含む)がつくられています。そうした各地の経験を語り合おうと三つの高校の九条の会が呼びかけて十五日、「府立高校『職場九条の会』交流会」が大阪府教育会館で開かれました。
四十職場から六十二人が参加し、「九条の会おおさか」よびかけ人の津村明子さん(大阪生協連会長)が連帯のあいさつをしました。
交流会は十五人が発言(別項)。憲法、教育基本法の学習会をはじめ、イラクのビデオ上映、あい染めの講習会など、多彩なとりくみが報告されました。呼びかけ人には管理職や組合の違い、立場の違いを超えた人々が名を連ね、職場から連帯が広がっています。
発言者の多くが口をそろえたのは、教員が多忙化するなか、集まって何でも語り合うことがお互いの励ましになるという経験でした。
まとめの発言をした羽曳野高校の教員は「いい先生とは、自分の経験を生徒に語り、生徒が考え、足を踏み出せるように援助できる人…そんな話ができる場として九条の会があるなら、この会はもっと広がっていく」と語りました。
参加した男性教員(45)は「九条の会をつくったら、いろんなことをやらなければというプレッシャーがあった」といいます。各地の経験を聞いて「ほんまに学校では話し合える場がなくなっているので、職場のことも話せる場として会をつくれれば」と話しました。
【主な発言から】▽呼びかけ人は組合の違いを超えて集まった。教育基本法問題や国民投票法案の問題で一緒に学習会をしている。こうしたとりくみが府立高校全体でできたらいいと思う(阿倍野)▽九条を守る一点で、管理職も快く呼びかけ人を引き受けてくれた。ワンコインカンパを募って会員を広げたい(今宮工)▽高校の多様化と特色化でどの職員も忙しそう。九条の会は日ごろ話せない人たちが話す場をつくり、大きな意義がある(農芸)▽九条の会は、憲法を守るためなんとかしたいという思いを束ねる場。困難があっても集まり続けることが大切(羽曳野)▽全日制と定時制で一つの会をつくった。会があるから憲法問題だけでなく、政治や教育について語れる。会の網の目をうんと細かくして、悪法を一網打尽にしたい(西野田)