2006年7月12日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄新基地を許さぬたたかいの意義確認
党国会議員団の調査終了
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日本共産党国会議員団の沖縄基地問題調査団(団長・穀田恵二国対委員長)は十一日、名護市役所で米海兵隊新基地建設案の交渉にあたった末松文信助役と面談した後、キャンプ・シュワブの新基地建設予定地などを視察して二日間の日程を終えました。調査団は同日、沖縄県庁で記者会見し、穀田団長は「調査を通じて沖縄の基地の深刻な実態を改めて実感した」と調査を総括しました。
穀田氏は、今回の米軍再編問題について自治体首長らとの懇談を通じ「米軍再編で負担軽減にならないとの思いが伝わった。この十年間の新基地建設を許さなかったたたかいの意義が確認できた」と感想をのべました。
また、大浦湾を海上視察した結果として「新基地建設の『代替』などではなく、米国の世界戦略に基づく基地強化にほかならないことを痛感した」とのべ、調査をふまえて全国の新たな基地強化に反対するたたかいを大きくしていきたいと決意を表明しました。
新基地予定地の大浦湾など視察
記者会見に先だってこの日、一行は汀間漁港から船に乗り、具志堅徹元名護市議、ヘリ基地反対協の大西照雄代表委員らの案内で、台風の余波が残る大浦湾海域を視察しました。辺野古海岸では新基地反対の座り込みを続ける住民たちの「命を守る会」のテントを訪れて交流しました。
沖縄平和市民連絡会の平良夏芽共同代表は「辺野古の問題を焦点として世界の運動と結べば、米軍再編を止めることができる」と国会でのたたかいとの連携を要請し、穀田氏は「みなさんのたたかいが日本と世界の世論を大きく動かした。多くの国民との連帯の輪を広げたい」と応じました。
米軍都市型訓練施設の建設に反対する金武町では池原政文・伊芸区長の説明を受け、監視塔から建設地を視察しました。調査団の現地到着の直前、恩納岳斜面で米軍の実弾射撃訓練による山火事が発生し、米軍ヘリが消火のため水を運んで慌ただしく行き来する緊張した場面がありました。
二日間を通じてそれぞれ各市町の党議員が同行しました。