2006年7月4日(火)「しんぶん赤旗」
夕張市赤字は国の失政
大門議員 展望ある財政再建こそ
北海道夕張市の巨額の赤字財政問題で日本共産党の大門実紀史参院議員ら国会議員団・道議団合同調査団が三日、現地を訪問しました。夕張市の中島秀喜助役らから財政破たんにいたる経緯や市の対応を聞き、調査しました。紙智子参院議員(代理)、はたやま和也参院北海道選挙区候補、宮内聡産炭地財政対策本部長、真下紀子道議、さとう陽子道議候補、くまがい桂子夕張市議らが同席しました。このなかで中島助役は、炭鉱の閉山で主力産業を失い、交付税が財政の大きな支えだった台所事情と、二〇〇二年から取り組み始めた「行財政正常化対策」で市民にはすでに十七億円の痛みを強いてきたことなどを説明しました。
大門議員は「小泉内閣の三位一体改革が、夕張市の財政再建の展望を失わせた。国の責任は大きい」と指摘。「市民に負担をかぶせるだけでは解決できる負債額ではない。国と金融機関の責任も明確にしたうえで、債務を圧縮しなければ財政再建計画が展望のないものになりかねない。声を上げるなら今しかない」と激励しました。
「国や道の指導を受けながら、法の下での財政再建に向けて取り組みを始めている」と述べる中島助役らに対して、大門議員は「財政再建団体となれば、夕張市には発言権がなくなる。そうなる前に、国や道、金融機関に対して声を上げるべきだ。共産党国会議員団、道議団は国や道への橋渡し役ができる」と述べました。